HPのML110 G6を買ったのはいいが、夏場になるにつれてファンがうるさくなり、
冷房のかかっていない部屋に帰宅すると掃除機ばりの音で出迎えてくれるので、耐えかねてファンを交換することにした。
今回の交換には、ポイントが3つある。
1.BMC HTTP Serverを使う
ML110 G6から、ネットワークを経由したサーバ管理に対応したBMC HTTP Serverという機能が組み込まれている。
これはBIOSで設定可能なもので、これにログインすることで各部の温度やファンの回転速度を見ることができる。
ML110 G6は、各ファンが1300回転付近になるとエラーを出し、このエラーが続く場合システムが停止する。
なので、ファンを交換するにしても、800-2000回転といった低回転モデルを使うには一定の細工が必要になる。
その辺りも含め、BMCでアクセスできるようにしておくと、回転数が確認できて便利なので是非設定しておきたい。
設定はBIOS→[Advanced]→[IPMI]→[LAN Settings]で適切な値を設定すると使えるようになる。
詳しい設定方法はHPのPDFにもある。
2.CPUクーラーを交換する
まずは手始めにCPUクーラーを交換する。交換対象に選んだのはDeepcool 400XTというヤツである。
後で知ったが、こいつは800-2000回転くらいの回転数可変のモデルのようなので、それなりに細工が必要になる。だがしかし静かだ。
ほかのいくつかのページにあるように、ML110 G6はCPUクーラーのソケットの順序が逆になっているようなので、市販製品を刺す場合には配線を逆向きに差し替えるような工作が必要だ。
これが死ぬほどめんどくさい。あと、CPUクーラーを取り外すにはマイナスドライバーが要る。
2時間ちかくかかって交換終了。起動してみると確かに、静かになった!
と思ったら、CPUクーラーが挙動不審でシステムが停止した!
原因はCPUの冷えすぎ。どうやら冷えすぎたせいでCPUクーラーの回転数が落ち、1300rpmを下回ってアラートを出したらしい。
温度は十分低いのに、BIOSさんが「回転数が下がっている! これはシステムを停止させなきゃ!」という気の利かない親切心を発揮してくれたんだと思うと、感動で涙が出そうだった。
仕方ないので、2000rpm以上で回転しているケースファンの黄色いケーブル(回転数検知用のパルス信号ケーブルと思われる)から一本線を引いてきて、そいつをCPUファンの該当部分と結線、CPUクーラーの回転数検知ケーブルは破断することで、ケースファンとCPUクーラーの回転数は一緒の表示がされるようになった。要するに、BIOSで検知されるCPUクーラーの回転数を、ケースファンの回転数で偽っている。
3.ケースファンを交換する
だいぶ静かになったとはいえ、サーバはまだまだうるさいのが現状だった。これのうるささの原因は簡単で、ケースファンの風切音だ。
人間の欲望とはキリがないもので、「もう少し静かになるだろう」と思い、CPUクーラー交換であれほど四苦八苦したのも喉元過ぎれば熱さを忘れ、気づけばヨドバシでケースファンを買っていた。
買ったファンはこいつ、OWL-FY0925L↓
ケースファンについては回転数を偽る必要があるため、最低1300rpmで回転するケースファンが必要になる。上記製品はギリギリ1300rpmだが、今のところ問題なく動作している。
このモデルはいくつかカラーがあるらしく、自分が買ったのは白色LEDの埋め込まれたものだった。
サーバ機なのでそこまで嬉しそうなものは要らなかったが、まぁケースが明るくなって損はないだろうってことで購入。
これも換装にあたってふた癖ほどあり、その1つめは、デフォルトのケースファンはゴムで固定されていて外れないことだった。
「知るか!」と思い、ゴムごとハサミでぶっちぎって終了。
そして次の癖は、例によってソケットの配線が逆なこと。
これについては、マザーボードのコネクタ部分を思いっきりねじ曲げて、強引にコネクタを挿入するという大変スマートかつ紳士的な方法で解決した。
結果がこれ。
まぁこれだけやって五月蝿かったら話にならないわけだが、とりあえずじゃじゃ馬のML110 G6は大人しく静かになってくれた。
でも、素直に鼻毛鯖(NEC Express5800)でも買っておけばよかったなぁ……。
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