(GENELEC 8010Aであればパーツ数を減らして吊り下げができるみたいです)
こんにちは、神乃木です。
突然ですが、トリプルディスプレイとモニタースピーカーってとっても共存しづらいと思いませんか?
DTMerの永遠の悩み、それは「ディスプレイを増やして作業効率を上げたい、でもディスプレイを増やすとスピーカー置く場所がない」ということです。
これらを解決するために、今回はモニタースピーカーを市販のモニターアーム(ディスプレイアーム)で吊り下げることにしてみました。モニターだしモニターアームでも行けるだろうってことで!
ディスプレイアームでスピーカーを吊るメリット
ディスプレイアームでスピーカーを吊ることで、以下のようなメリットが生まれます。
- 地震が来てもスピーカーが落ちなくなる
- スピーカーアームやスピーカー台に比べてとっても安価
- 机上および空間のスペースを有効に使える
特に2つめのスピーカーアームについてですが、これは基本的に音響用だとかなり値段がお高く設定されており、素人環境で構築するには結構なハードルの高さです。純正マウントだけで1つ1万円(ペアで2万円)とか平気で超えます。うちにあるGENELEC 8020B用の壁掛けマウント(壁側用・別売)の話です。
んなもん払ってられるか! ということで、秋葉原で材料を買ってきて自作してみることにしました。
この方法を使えば、スピーカーひとつあたり4000円~5000円程度で吊り下げができます。VESAのプレートさえ手に入れば、かかる経費は実質ディスプレイアームくらいです。
ここから先は、壁掛け対応のGENELEC 8020Bをぶら下げる手順を書いていきます。
GENELEC 8020Bは壁掛けマウントがついているので、それを装着
GENELEC 8020Bは壁掛け対応スピーカーということで、標準で壁掛けマウントがついています。このマウントだけでは本来壁掛けはできませんが、今回はスピーカー付属部品のこれだけで強引に壁掛けしちゃいます。なにより、スピーカーが壁掛けを想定して作られているというのが大事ですね。それが想定されてないと、音質が変わったり共振したりで面倒になっちゃうので。
この写真にようなマウントを取り付けてやることが標準の部品だけで可能です。
GENELECのスピーカーは、これ以外でも5xxxシリーズや6xxxシリーズでも壁掛けできるみたいです。
真ん中に穴の空いたVESAプレートを用意する
これが今回の作業で一番難しい部分です。今回の作業では、スピーカー <-> スピーカーマウント <–> VESAプレート <-> VESAアーム と部品を繋げていくため、スピーカーマウントと取り付けができるVESAプレートが必要になります。
幸いにもうちにはナナオの液晶用マウントがありまして、そいつからプレートを強引に引き剥がすことでプレートを作りました。
ない場合には下記のような部品を購入することで対応可能です。
VESA対応ネジとナットを用意する
これは、スピーカー側のVESAプレートとアーム側のVESAプレートをつなぐのに使います。
VESA規格のネジは、太さ4mmで長さ12mmのネジ(M4x12)を使用します。今回は太さ4mm、長さ10mmのネジ(M4x10)を秋葉原の西川電子部品で購入してきました。合わせて太さ4mmのナットと必要があればワッシャーも購入します。ワッシャーを節約するためには、画像のようなセムスねじとフランジナットを使用すると良い気がします。
↑セムスねじ
↑フランジナット
通販で買う場合には、こんな感じのサイトから購入できますね。
鉄/ユニクロ セムス小ねじ P=4 M4X15 | ネジの販売、ネジの通販、1本からOK!ねじナビ! http://bit.ly/1eOLunw ←セムスねじ http://bit.ly/1eT1a4p ←フランジナット
中央取り付け用ネジとナットを用意する
これは、スピーカーのマウントとスピーカー側VESAプレートをつなぐのに使います。VESA側のプレートの大きさに依存しますが、今回はM6x15をセレクトしました。ナットもM6用を購入しておきます。スピーカーのマウントの仕様上、このネジ+ウレタンでスピーカー全体を支えるため、ある程度太くて強度のあるものが良いでしょう。
http://bit.ly/1eOLIek ←M6x15のセムスねじ
制振用・安定用に低反発ウレタンを買う
念のため、上記のような低反発ウレタンを買っておくと良いかもしれません。正直強く押さえつけるので気休めですが、なんとなく安心感があります。写真のやつは10cm x 10cmのが5枚入っているので、お好みで重ねるなりしても良いかもしれません。500円くらいです。安いです。
モニターアームを買う
これも大事です。スピーカーとディスプレイの位置によって、買うモデルが変わってきます。
もしディスプレイが横目一杯広がってるのであれば、ディスプレイの上からスピーカーをぶら下げる必要がありますし、あまり広がっていないのならディスプレイの横から生やすだけで十分です。
今回は以下の製品を選択しました。
4軸式なので位置調整が自由に効きますので、うちの場合にはこれで十分でした。
予算や置き場所に応じて必要なモデルを探してみてください。
組み立てる
いよいよ組み立てフェーズです。
まず、マウントを取り付けたスピーカーにウレタンを取り付け、真ん中に穴を開けます。
その上にVESAマウントを取り付け、中央をM6x15のネジで固定します。
更に、スピーカー側の VESAマウントとアーム側のVESAマウントを固定します。
これでアーム部は完成です。
あとはアームを支柱に取り付ければ、スピーカーをアームで吊り下げることができます。
おまけ:スピーカーの角度調整
このようにして取り付けたスピーカーですが、上下の位置および角度が正しく設定できているか不安になりました。そこで今回は、下記のようなレーザー分度器を購入し、スピーカーの角度がリスニングポイントから左右30度ずつに広がるよう設定しました。
そんなに高いものではなく、地震やたまたま物があたったとかで角度が変わった時にもすぐ測定できるので、きちんとしたモニター環境を作りたい人にはオススメだと思います。
レーザー分度器による角度測定風景
2015.1追記: 2014年半ばより、VESA規格に対応している「GENELEC 8010A」が登場しています!
この記事ではGENELEC 8020Bを半ば強引にモニタアームで吊り下げることをやっていますが、新登場のGENELEC 8010Aであれば、元々スピーカーにVESAマウントできるネジ穴が付いており、モニタアームにそのまま取り付けできるみたいです。
これでだいぶ吊り下げが身近になりましたね!
GENELEC 8010Aの製品情報 → GENELEC モニタースピーカー 8010A ダークグレー (1本) 8010APM 【国内正規品】
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